至高体験・仕上げ②



→【の続き】




気が合う、息が合うということは、呼吸のリズムが同じであるとか、お互いに心地好いと感じているとかの理由がありそうです。


少し大仰にして、"生きている気"を大胆に"いき"と縮めて呼ぶのなら、そういうものは握手とかハグとかの直接的な身体接触において、自分に合うのかどうかをその場で見極められるような気がします。


長い時間をかけるのでは、一緒にいることで気詰まりにならないかどうか、言い換えれば、呼吸が楽に行えているかどうかを測るのも良いでしょう。


長い行列に並んでも何も苦ではなく、むしろそれも楽しめるのか、それをもって判断しても良いかもしれません。



これは、細かく言い出すといささか説明が入り込むのですが、気の感応を考える時に、手の平から行き来するものとする考え方があります。


野球のイチロー選手が、他の選手のグラブやバットを持たないというエピソードは、自分の馴染んでいるものではないという理由もあるでしょうが、他の人の気を引き込みたくないという意味もあるような気がします。


あくまでも、自分で気を高めて集中するということで、集中するための必要と不必要を当然のものとして分けているように思うものです。


この話につなげていくと、欧米、特にアメリカでは、多種多様な人たちで社会が成り立っている向きがあるので、まずは握手やハグをする、これはお互いの距離を縮めるのと同時に、相手の気の感応を測るという意味もあるかもしれません。


日本においては、「言わなくてもわかるでしょ、暗黙の了解ってやつだよ」で済ませがちですが、欧米のこういうところは多少は見習うのが良いなと思います。


さらには、良い呼吸をしていると、一緒にいて心地好いばかりでなく、お互いに引き立て合えるような出会いがあるかもしれません。


自分の気持ちが良ければ、接する人も気持ち良くなるもの、似たもの同士がやがて出会うというのはこういう道理のような気がします。


わざわざ水溜まりに入って濡れることをしないように、一緒にいて楽しい人を選ぶのは、多くの場合に当てはまるのではないでしょうか。


そして、普段では、得難き出会いのために呼吸を意識するとか、呼吸が重要であるなど、あまり多くの人は思わないでしょう。


前段に続き、こういうことを言う人もあまりいないので、呼吸のある側面が貴重であることには、なかなか思い至りづらいものです。


もしもこれがひとつの真理を突いているとしたら、やらないよりかはやった方が良いことになるものです。



呼吸においてもそうですが、姿勢を正すことや、前を向いて歩くことがなぜ大切なのかということにも触れておきたいものです。


私自身は、うつむいている人が運が良いとはどうしても思いにくいものです。


手元に忙しい、眉間にシワ寄せて険しい顔をしている人も同様・・・(cf.歩きスマホ)。


朗らかな人、柔らかな雰囲気の人に惹かれるのが大半であるとして、少しでも良いと思うのであれば、見直すようにしてそうした方が良い気がします。


姿勢が良くないのであれば、呼吸もまた浅くなるので、これが普段の生活における運気に関わるとすれば云々、そういう発想のできる人が多いことを望みます。



また、呼吸の浅い人は、本人には自覚はないでしょうが、案外上っ面の状態でいるのかもしれません。


深い意識にまで浸ることがないために、浅薄な発想や発言を繰り返すことだってあるように思います。


極端な例では、カラダの健康状態には何の問題がないけれど、深呼吸ができない人もいるようで、まさかそういう人もいるのかとにわかには信じられないものです。


こういう人に対してもそうですが、特に呼吸の早い/遅い、強い/弱いを組み合わせていくと、心理的ストレスや、過去のトラウマも緩和・寛解するようなことがあるそうです。


これを何と言うのかは定かではないものの、呼吸すること自体を上手にできることの効果・効用が何かしらあるでしょう。


一度の時間の長さしかり、日をまたいでの回数しかり、一回やそこらやったから済むのでなく、普段の生活において続けていくことが良いように思います。


あるいは、運動やスポーツをして息を上げる、汗をかくこともそうですが、もっと呼吸を意識してみると良いでしょう。


たとえば、女性に多い"冷え性"ですが、これを体質の問題として終わらせるのではなく、カラダを動かしているかどうか、呼吸を意識しているかとも関係があるかもしれません。


指先にまで十分な血流があるのかどうか、自分で改善しようと思えばある程度はできることでしょう。


ホットヨガやフィットネスで女性の姿が多くあるのは、ひとつの流行ということもあるでしょうが、もっと本質的な何かに気づいている人たちが取り組んでいるとも考えられるものです。


ここでは、前向きに生きることや、快活な気持ちであることに、カラダを動かすことが大切だと言える気がします。



もう少し後で述べますが、セックスにおいては何もまとわない姿で、心もカラダも開け放つもの。


"明け渡し"がひとつの極意でもあるので、普段から汗をかく、血の流れを意識するのはとても大切なことになります。


気の流れにおいても同様に、肌が合うのが気が合うことにも結びついていくわけです。


つまり、より良く生きることとセックスが密接に関わっているとすれば、これにいくらか注意を払ってみるのが良さそうです。


あるいは、お化粧やファッションも大切ですが、一過性のものでないことも取り入れてみるのが、恋愛や結婚においてもうんと役に立つような気がします。


ステキな男性と出会いたい女性はもちろん、男性においてもステキな女性と出会えるようになるのが良いですね。


もちろん、いろいろな好みはあってしかるべし、同性・異性問わずステキな人に多く出会っていきたいものです。



呼吸について述べてきたことを今一度見渡してみますが、意識と無意識、心とカラダ、自分自身と"今、ここ"、自分の中の過去と現在、そして未来、あの世とこの世、さらには、目に見えるものと見えないもの、感覚や想像と、理想と現実をつなぐものとして呼吸の働きがあるかもしれません。


そうして、呼吸における効用・効果を考えていくうちに、行き着くところがあると言えるでしょう。


これはまた、"逆もまたしかり(vice versa)"ということで、自分の目指すところを考えていくうちに、呼吸に行き着いたということもあります。


そうして、磁石がお互いに引き合うようにして、ここで重ねて考えてみようということになっています。


もしも「生きる」ことが「息をする→息る(いきる)」ことと同義、あるいは同じくらいに大切だとするならば、呼吸を大切するのは必至ということになります。


音声が同じということは、似たような意味合いを持つ可能性があるということで、「石」と「意志」がともに「固い」という形容もできることから、その一端をうかがい知ることができるものです。


このあたりは、言語学的な発想とアプローチによるものなので、『息覚 呼吸から《我が唯一の望み》へ』(浜田貫太郎・小椋孝子、幻冬舎ルネッサンス新書)を参照していただきつつ、自分なりの考察をより進めてもらえると良いものです。



このように、呼吸をひとつの媒体として「架橋」について言及していくと、普段の生活や取り組みにおいて、自分とつなぐ、相手とつなぐ、そういう"間(あいだ)"にいたい思いがあります。


禅や瞑想の発想なども随時取り入れながら、あるいは、このあたりに言及しながら、セックスの話を持ち込んでくると、結構深く話し込めるものです。


これは以前にもどこかで述べましたが、"ヤッた、ヤラないに終始しない、それは人間の話である"のですが、なかなか話を切り出せないものです。


もっと気楽に言っても良いけれど、それでは伝えたいことの真ん中にたどり着く前に、他の話に移ってしまいそうで、かえって中途半端なことになってしましそうです。


そういう内容が、今年の2月に書いたものの前後にあって、ある意味では土台であり、背景でもあるということになります。


何より、より良く生きることにセックスがあろうとは、私自身思いもしなかったものです。


もう少しエロスと言いますか、(主に)男女の秘め事の類でもあると思っていたのもあるのでしょう。


それに、今まで自分の知る限り、周りの人でこういうことを言う人にも出会ったことがありません。


ともあれ、セックスを突き詰めれば、生命の根元に触れる行為でもあるので、自分の深いところに関わるというのは納得のいくところです。


または、性に向き合うことは、自分と向き合う、相手と向き合う、生命と向き合うことでもあるなと思います。


エロスの興味・関心として、人数の多さや、ひとりの人との数の多さもあるかもしれませんが、どれだけ深いところでつながれたかどうか、ひとつにはそういう観点の方に重きを置きたいものです。


「性」は"心が生きる"という文字の成り立ちなので、精神的なところも大いにあるはずで、必ずしも体位の豊富さや突く・突かれる激しさばかりではないのです。


あるいは、行為そのものをすれば新たな生命も宿るでしょうが、つながる深さによって、パートナー同士、親と子の関係が良くなったりそうでなかったりすることもあります。


この部分の最後として、呼吸に関してさらりと言っておきたいひとつは、漫画『ジョジョの奇妙な冒険』の初期の方では、呼吸を練ってエネルギーとする"波紋"がありました。


この理屈はひとつ独特のものではありましたが、リサリサが驚異的な若々しさを保っているように、呼吸が何か大きな効果をもたらすものということでは的を射ており、異なる角度から呼吸の大切さをうかがい知ることができるものだなと思います。


荒木飛呂彦先生の若々しさもまた、相当に驚異的なものであることにさらりと触れつつ、次に進んでいこうと思います。



に続く】→




傍島康始(そばじまやすし)/次の"高み"へ@千葉:展示会・イベント関係従事、飲食店勤務などを経て、新しい働き方&仕事の仕方を模索中*#西野亮廣エンタメ研究所#五星三心占い#銀の羅針盤*ロック、メタル音楽が好き*親子丼食べたい♪

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